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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第3章 友情か


「先生、今スッピン?」

「あ…はい。」

「“お母さん”そっくりだね。」



そう佐久間さんは笑いながら、出窓に置いてあった写真たてを指差した。

それは故郷の桜を背景に、私と母が並んでいる写真だ。

初めて会ったあの日も、佐久間さんはこの写真を眺めていた。



「俺もシャワー浴びていい?」

「あっ…はい。」

唐突に母に似ていると言われ、返す言葉を模索していると、佐久間さんはそう言ってゆっくりと立ち上がった。

呆然と立ち尽くす私の横をすり抜け、バスルームへと向かう。

すっかりタイミングを逃してしまった。

ただ確認をしたかっただけ。

しかし、改めて会話を始めるにはあまりにも恥ずかしい内容だ。



「じゃあ、借りるね。」

脱衣室のドアが閉まる。

このまま曖昧になっていくのは気持ちが悪くすっきりしないが、何もなかった事は確かだ。

もう改めて聞く必要もないだろう。

それよりも、新しいバスタオルを出しておかなければ。

そう思い、脱衣室のドアに手を掛けようとしたその時だった。






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