第3章 友情か
「…シャワー浴びよう。」
そうポツリとつぶやき、立ち上がる。
こうして考えていても仕方ない。
“答え”は佐久間さんに聞けば分かる事だ。
昨日のお酒のせいか相変わらず頭は重く、身体はだるい。
あれこれと考えたせいで、すっかり疲れてしまった。
シャワーを浴びれば、少し頭も身体もすっきりするだろう。
佐久間さんの気持ち良さそうな寝顔を確認し、私は寝室を出た。
音を立てぬよう寝室のドアを閉める。
リビングを見渡すと、驚く事にテーブルの上は綺麗に片付けられていた。
キッチンを見ても、洗い物1つ残っていない。
まさかと思い、グリルを開けて中をのぞく。
きちんと水洗いをしたのか、わずかに水滴が残っているだけだった。
もちろん、洗った記憶などなかった。
無意識に片付けを終わらせてからベッドへ入ったのだろうか。
いや、私はそこまてま几帳面ではない。
佐久間さんが片付けてくれた。
そう思うのが自然だ。