• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第3章 友情か


鞄の中から鍵を取り出そうとした時だ。

部屋の前にうずくまる男の姿に気付いた。

驚いた私は思わず小さな悲鳴をあげてしまった。

黒いジャケット。

先の尖った歩きにくそうな靴。

目深に被った帽子からは、柔らかそうな黒髪がのぞいていた。



“ねぇ、先生。
またご飯食べに来てもいい?”

そう言って2ヶ月間姿を見せなかった佐久間さん。

まるで夢でも見ているのだろうか。

久しぶりに飲んだ酒のせいで、幻覚を見ているのだろうか…。

「…佐久間さん?」

突然現れた佐久間さんに戸惑いつつも、そう呼び掛けてみるが反応はない。



一体いつからここにいるのだろう。

腕時計を見ると午前0時を少し回った所。

隣にしゃがみ、そっと顔をのぞきこんでみる。

眠っているのか、すうすうと気持ち良さそうな寝息が聞こえた。

相変わらずどこでも眠れる人だなと、ウェーブのかかった黒髪に触れる。

その瞬間、ビクンと佐久間さんは身体を弾ませた。






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp