• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第3章 友情か


◇◆◇



「おじさん、生ビールもう一杯ね。」

ジョッキに注がれたビールを一気に飲み干したかと思うと、愛美先生は慣れた様子で2杯目を注文した。

炭の匂いと煙が立ち込める焼鳥屋。

周りを見渡せば会社帰りのサラリーマンがほとんどだ。

その中で愛美先生は長い髪を一つにまとめ、壁に貼られた汚いメニューに視線を向ける。

あまりにも不似合いな場所。

困惑する私に気付いたのか、愛美先生はふふっと笑いながらこちらを見た。



「橘先生、嫌いな物とかある?」

「いえ…特にないですけど。」

「じゃあ、いつものでいい?」

「あっ…はい。」



“いつもの”と言われても分からないが、愛美先生の好みに任せる。

初めて入った焼鳥屋の雰囲気にすっかり飲まれてしまっていた。

そもそも外食をする事などほとんど無かった。

母と暮らしていた頃はもちろん、亮太と付き合っていた頃もだ。

普通の女の子が当たり前に経験している事を、私はあまりしていないのだと思う。






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp