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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第25章 雨はやさしく


◇◆◇



放課後の保健室。

中で仕事をしているであろう愛美先生と話すべく、ドアをノックするタイミングをうかがう。



愛美先生にはどうしても真実を打ち明けたかった。

「聞きたくない。」と言われようとも、私は全てを話すつもりだ。



私は…愛美先生を失いたくはない。

初めて出来た親友と呼べる存在だ。

きちんと向き合いたいと、強く思う。



ドアをノックすると、中から「どうぞ。」と愛美先生の明るい声が返ってきた。

数日前に見た愛美先生の曇り顔。

それを思い出し、身体が強ばる。

しかし、ここで引き返すわけにはいかない。



意を決してドアを開けると、机の上の書類へ向かう愛美先生と目が合った。

その表情は少し驚いているように見える。



「愛美先生、私に少し時間をくれませんか?
きちんと…愛美先生には話したいんです。」



相変わらず…大切な時ほど言葉が出てこないと思う。

まるで覚えたセリフを大きな声で言う学芸会のよう。



しかし…

これが今の私の精一杯だ。






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