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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第25章 雨はやさしく


◇◆◇



広すぎるベッドに二人で寝そべり、皇居御苑の奥に広がる街の明かりを眺めていた。

心は満たされていた。

自分の存在を認められたような、生きる事を許されたような…不思議な気分。



今まで失っていた身体の一部が戻ってきた。

そんな感じだ。



「“母ちゃん”と出会ったのは、俺達がまだライブハウスのステージに立ってた頃だった。

母ちゃんはそのライブハウスのバーカウンターでアルバイトしてたんだよ。

ほら、母ちゃんUKロックとか好きだったじゃん?

それで…俺が母ちゃん家に転がり込んで、同棲し始めた。」



初めて聴く、母と父の話。

母がライブハウスでアルバイトをしていた事も、UKロックが好きだった事も私は知らなかった。

母は徹底して高杉さんとの過去を隠していたのだと思う。

それは…自宅にテレビを置かないほどに。






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