• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第24章 言葉足らず


バスを降り、マンションまでの道を歩く。

しかし、今日は真っ直ぐ佐久間さんのもとへ帰る気にはなれない。



…泣いてしまいそうな気がした。



確かに今朝までは佐久間さんを守るのは私の役目だと思っていた。

佐久間さんを支えるのは私であると。

私は神田美咲のようにはならない。

危機的状況に陥り、疲弊してしまっているであろう佐久間さんの手を…私は絶対に放したりはしない。



そう思っていたのに…



私は今、自分の事で泣いている。



来た道を引き返し、マンションとは逆方向へと向かう。

少し冷たい夜風にあたれば、涙など止まってくれるだろう。

どこか軽く飲めるお店にでも寄って、何か美味しい物でも食べれば、きっと心も晴れるだろう。



そう思ってはみるが…



私はいつもの焼き鳥屋で、愛美先生とモツ煮込みを食べながら笑い合いたい。






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp