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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第24章 言葉足らず


職員室の前には愛美先生の姿があった。



私達が戻るのを待っていたのか、廊下を歩く私達の姿を見付けるなり、一瞬にして表情が曇る。

いつものような眩しい笑顔は無い。

私に対しての嫌悪…

そう見えてしまうのは愛美先生への罪悪感があるからだ。



「あの…」そう言いかけた私に、愛美先生は「本当なの?」と首をかしげた。

「はい。」と大きくうなずく私を見て、愛美先生の表情は曇りを増す。



「私の恋人は…佐久間さんです。」

「そう…。」



きっと、私の言葉は全て言い訳でしかないだろう。

うつむく愛美先生はひどく動揺していた。



事の経緯を…最初から話すべきだろう。



アパートの中庭で倒れている佐久間さんに出会った事。

美容師だと思い、関係を持った事。

佐久間さんがアイヴィーのギタリストであると知った時には…私達はすでに同棲をしていた事。



「愛美先生…」

「ごめん。聞きたくない。」



愛美先生はそう言い残すと、職員室へと入っていった。






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