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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第24章 言葉足らず


佐久間さんがまだ“美容師”であると信じていたあの頃。

私達はいつもの焼き鳥屋で語り合った。

身体の関係を持つのが怖いと…愛美先生の部屋に押しかけた事もあった。

2人で行ったアイヴィーの武道館ライブ。

年末に行われた音楽フェスでは、アイヴィーのステージを眩しい笑顔で見つめていた。



いくらでも打ち明ける機会はいくらでもあったはずだ。



私は…



“言葉が足りないのは嘘ではない”

そう自分を正当化し、愛美先生と向き合う事を避けていたのだ。



「愛美先生には伝えるべきです。」

「はい。」



朝礼の時間が近付き、私達は視聴覚室を後にする。

足取りは重く、呼吸は苦しくなる一方だ。

それでも…私は愛美先生に伝えなければならない。



私の恋人はthe IVYのギタリスト・佐久間俊二である事。

愛美先生を騙すつもりではなかった事。



そして…愛美先生の存在に支えられていた事。






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