• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第23章 過去の女


神田美咲はソファーに掛けてあったコートと鞄を手に取った。

佐久間さんの帰宅を待たず、帰るつもりだろうか。

私にとっては都合が良いが、神田美咲のまとう空気はどこか重く、佐久間さんへの激しい後悔がうかがえる。



もし…私がいなければ、2人は再び結ばれていたのだろうか。



佐久間さんの気持ちは分からないが、一度愛した女性を突き放すようには思えない。

しかし…これは2人の問題だ。

私はただ傍観するしか出来ない。



「鍵、返すから。渡しておいて。」



鞄から取り出した鍵を受け取る。

整った爪に赤色のネイル。

女性としての格の違いを見せつけられたような気分だった。



「あなた、仕事は?」

「え?」

「仕事は何をしているの?」

「私は高校の数学教師です。」

「そう。」







/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp