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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第22章 スクリーンの中で


「先生も寂しかったんだろうな。

それなのに、私は先生に自分の寂しさをぶつける事しか出来なかった。

先生は教師で、私は生徒。
色んな葛藤があったんだと思う。」

「うん。」

「村瀬先生がいなくなってから気付いた事があるの。」

「何?」

「私は村瀬先生の事を何も知らない。
1年も一緒にいたのに。

村瀬先生はあまり自分の事を話さない人だと思ってたけど、それはただ、私が聞かなかっただけなんだと思う。」



そう言うと、彼女はそっと瞳を閉じた。



村瀬先生がいなくなってからのこの半年、彼女は自分なりの答えを出そうともがいていたようだ。



「あの日…何て最低な人なんだろうって思った。

でも、今は悔いだらけだよ。」



長いまつ毛を濡らし、涙がこぼれ落ちる。

彼女が出したこの恋の答えは…激しい後悔だったようだ。



私は彼女の頬を両手で包み込み、涙を拭う。

両手に伝わる温もり。

彼女が生きていてくれた事を改めて感じ、胸が熱くなった。






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