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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第22章 スクリーンの中で


「…先生、起きてる?」

彼女が目を覚ましたようだ。

点滴のチューブに気を付けながら、ゆっくりと起き上がる。

クリーム色のカーテンを開けると、ベッドに横たわったままの彼女と目が合った。



「今、先生の夢見た。」

「…私の?」

「ううん。村瀬先生。」

「そう。」



美しかった彼女の白い肌は凍傷で赤くただれていた。

それと同時に、素足で雪道を歩いた事による足の裏の切り傷。

その姿に彼女が本気で命を絶とうとしていた事が伺えた。



「“ごめん”って言われた。」

「村瀬先生が?」

「うん。“上手く愛せなくてごめん”って。」

「そっか。」

「私の方こそごめんなさいなのに。」

「え?」

「上手く愛せなかったのは私の方なのに。」



彼女の言葉は意外だった。

彼女は…

村瀬先生が出した答えに傷付き、行き場を無くした想いに苦しんだ末…自ら命を絶とうとしたのだと思っていた。

上手く愛せなかったとはどういう意味なのか。






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