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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第21章 あなたがおしえてくれたこと


それでも…「映画が観たい。」と言えば、不思議と村瀬先生は私のために時間を作ってくれた。



雪がちらつきそうなほど寒い冬の夜。

コンビニで待ち合わせをし、ドライブスルーで買った温かいコーヒーを飲みながら、私達は隣の県の映画館へと向かっていた。



「先生、映画好きなの?」

「映画は好きです。」

「その…彼女とは行かないの?」

「はい。彼女とは映画の趣味が合わないので。」

「映画なんて…恋人同士で観たら何でも面白いんじゃないの?」

「そうですね。
最初はそうだったかもしれないですけど。」

「今は違うんだ?」

「はい。彼女はいつも“原作の方が面白かった”が口癖なので。」

「彼女って何してる人?」

「書店員です。」



「実は上手くいってなくて…」

そう言ってくれたなら、私はどんなに幸せだっただろう。






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