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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第21章 あなたがおしえてくれたこと


「今日はもう遅いのでここまでにします。」



村瀬先生はそう言ってプリントを回収した。

携帯電話を受け取り、私は急いで視聴覚室を出る。



…その日受け取った5万円は、なぜか今まで感じた事の無い後味の悪さがあった。



次の日も私は放課後の視聴覚室で英語の補習を受けた。

前日いた生徒達の姿は無く、村瀬先生と二人きり。

英単語のプリントはより簡単なものへと変わっていた。



村瀬先生は解答欄を埋める私の周りを行ったり来たりしていた。

わざわざこんな私のために時間を作ってくれた。

それが妙に嬉しかった。



ある程度終えた所で、村瀬先生は私の横に立ち、こう言った。



「何か困っている事はありませんか?」



その言葉は…私の心の奥深くに触れてくれた様な気がした。



「あの…分かりません。」

「どこがですか?」

「…全部。」

「教科書で言うと、どの辺りですか?」

「…最初からです。」

「それは困りましたね。」

「あの…教えてください。」






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