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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第21章 あなたがおしえてくれたこと


「小松さん、携帯電話預りますね。」



そう言いながら私の隣へやって来たのは、英語教師の村瀬直紀だった。



「…見てません。」

「見てましたよ。」



赤点で補習…そしてカンニング。

状況があまりにも悪い。



村瀬先生は私の手から携帯電話を取り上げると、「終わったら返しますから。」と言った。

その瞬間、偶然にも着信音が鳴り出し、携帯電話の画面には相手の名前が表示された。



『5万円おじさん』



その文字を、村瀬先生も見ただろうか。



「自分の力で解いて下さい。」



村瀬先生は私の携帯電話を教壇の前の机に置いてしまった。



気が付けば、他の生徒は早々に単語テストを終えて帰ってしまった。

視聴覚室に村瀬先生と二人きり。

気まずさからか、一向に解答欄を埋められない。



“5万円おじさん”



早く約束の場所へ行き、行為を済ませ、金を受け取りたかった。






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