• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第20章 氷の世界で見た碧さ


「北海道でも、オホーツク海に面した港街では毎年冬になると見られるよ。」

「先生の住んでた所は?」

「私の住んでた街は港街だけど、道南の暖かい地方だから流氷はこないよ。」

「先生は流氷見た事ある?」

「うん。小さい頃に。
祖父の親戚がオホーツクの紋別市に住んでて。
一度だけ見た事があるけど、あまり覚えていない。」

「そう。」



彼女はため息をつき、机に突っ伏してしまった。



そんなにも流氷が見たいのだろうか。

17歳の女子高生が興味を持つような物でも無い。

誰かの影響…。



それは間違いなく村瀬先生だろう。



「このCD見て。」



彼女は鞄から1枚のCDを取り出した。

いつも聴いているYURIのCDだろうか。

彼女が机に置いたそのCDのジャケット写真。



そこに写っていたのは碧色の空と氷の大地。

髪の長い1人の女性が大きな氷を抱き抱えている姿だった。

愛おしそうに目を閉じ、氷を抱き締めているこの女性がYURIか。






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp