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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第20章 氷の世界で見た碧さ


「そういえば…愛美先生と年末に音楽フェスに行って来たんだけど。
“JIG”出てたよ。
ステージは見えなかったけれど、音楽は聴こえてきて。
前に好きだって言ってたよね?
カッコ良かった。」

「そう。」

「今は何を聴いていたの?」

「YURI…しか聴いてない。」

「そっか。」



村瀬先生が好きだと言っていた音楽。

それを今でも聴き続けている。

村瀬先生がこの学校を去ってから、もう6ヶ月が経とうとしていた。



それでも、彼女の心には村瀬先生が存在しているようだ。



何と…声を掛ければ良いのだろう。

いつも大切な時ほど言葉は出てこない。



「ねぇ、先生って“流氷”見た事ある?」

「え?」

「北海道には冬になると海に乗って“流氷”が来るって…村瀬先生が言ってた。」



彼女の口から“村瀬先生”という言葉を聞き、わずかに動揺してしまった。



しかし、村瀬先生…の話をしているわけではない。

今は“流氷”の話だ。






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