第19章 泡の魔法はもう解けた●
避妊具は使わない。
今さらもう「使う?」などといった会話すら無い。
佐久間さんと私に血縁関係が無かった。
それが単純に嬉しかったからだ。
長時間バスタブ内で温められていたせいか、膣へと滑り込むようにして入ってきた佐久間さんの陰茎は熱く、心までをもとろけさせた。
泡にまみれた胸の突起を愛撫されながら、ゆっくりと腰を前後に動かしていく。
狭い狭いバスタブの中。
結合部分を濃厚に絡め合わせるような腰つきを繰り返す。
浮力のせいなのか、甘く柔らかな快感が膣内に溢れた。
「…あんっ。」
思わず身体を仰け反らせ、淫らな声を上げてしまった。
そんな私の唇をふさぎ、佐久間さんは秘部の突起を指先で刺激する。
感度が高まる膣内。
佐久間さんとセックスをするようになり、気付いた事がある。
女性は陰核を刺激すると膣内の感度が高まり、指や陰茎を出し入れするだけでと絶頂へ達してしまうようだ。
沸き起こる快感に身をゆだねる。
もう、わずかな摩擦にも耐えられない。
子宮が震えるような激しい快感。
「…イキそう。」
余裕の無い佐久間さんの表情。
この表情は私だけのもの。
泡の無くなったバスタブの中。
抱き合いながら迎えた絶頂は、心臓がドクドクするほどの激しいオーガズムを感じた。