• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第17章 秋桜が咲くのは湿った土の匂い


◇◆◇



「橘先生、最近元気が無いね。」



昼休みの保健室。

昨日、田辺先生に言われたセリフをそのまま愛美先生に言われてしまった。

私はそんなにも元気が無く見えるのだろうか。

2人には悪いが、私にとってはこれが通常だ。



「私、橘先生が何で元気無いか分かるよ。」



愛美先生はそう笑いながら机の上へとお弁当を広げる。

彩り鮮やかな手作り弁当。

同棲している年下の彼氏が毎朝作ってくれるそうだ。



「橘先生はきっと“恋”の悩みだね。」



愛美先生はそう言いきると、卵焼きを頬張りながら微笑んだ。



恋の悩み…と言われてもいまいちピンとはこない。

悩んでいないわけではないが、悩むべき相手である佐久間さんと会えていないのだから悩みようがない。

いや、会えない事自体が悩みなのか。

しかし、それはいずれ時間が解決してくれる問題だ。






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp