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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第17章 秋桜が咲くのは湿った土の匂い


「田辺先生はもう学校に慣れましたか?」

「はい。
生徒達もみんな素直で良い子ばかりですし。
先生方にも良くしていただいているので。」



まるでお手本のような答え。

しかし、それは田辺先生の本心なのだと思う。



先生方からはもちろん、生徒達からも田辺先生の評価は高い。

休み時間には女子生徒に囲まれ、昼休みには男子生徒とグラウンドでサッカーをする。



私とは真逆の素敵な先生だ。



「そういえば、橘先生明日の夜は空いてますか?」

「明日…ですか?」

「金曜日なんで、どこかでご飯でもと思いまして。」

「後で愛美先生にも聞いておきますね。」

「いえ、橘先生と2人では駄目ですか?」

「…2人でですか?」



田辺先生とは、愛美先生を交えて時々食事をしていた。

もちろん話題はアイヴィーだ。

初めて“2人で”と言われ驚いたが、男女間の友情が成立している私達だから当然の事とも思える。



「分かりました。いいですよ。」



そう応えた私に、田辺先生は顔をクシャクシャにさせて喜んだ。






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