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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第17章 秋桜が咲くのは湿った土の匂い


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the IVYの21年振りとなるオリジナルアルバム『secret』はオリコンチャート初登場1位を獲得した。



街中の大型ビジョン広告はアイヴィー一色になり、立ち寄ったCDショップでは大規模展開されていた。

書店の音楽雑誌コーナーもアイヴィーが表紙を飾る物ばかり。

テレビの音楽番組は何とか追う事が出来たが、ゲスト出演するラジオ番組はさすがに聴き逃す事も多くなっていた。



私は…この2週間、佐久間さんとまともに顔を合わせていない。



屋上の手すりにもたれ、音楽プレーヤーの再生ボタンを押す。

イヤホンから流れるギターの音。

まるでメロディーを口ずさむかの様にギターを弾く人だと思う。



全13曲のアルバムは、心を震わせる楽曲ばかりだった。

既発の曲とロサンゼルスでのレコーディング曲が上手くマッチし、絶妙なバランスで配置されている。

そのほとんどの楽曲を高杉さんが手掛けた…。



この2週間、私はアイヴィーの音楽だけを支えに生きていた。






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