• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第16章 ウラオモテ●


「良い匂い。」

「あ…カレー作ったんです。」

「いや、カレーの匂いじゃなくて。」

「え?」

「美波の匂い。」



顔を上げた私の首筋に、佐久間さんはそっとキスをくれた。

佐久間さんの唇の感触に、思わず身体が跳ねる。

そんな私の新鮮な反応が面白かったのか、佐久間さんは何度も何度も私の首筋にキスをした。



何てマイペースな人なのだろう。



これじゃまるで、飼い主との再会を喜ぶ犬だ。

フワフワの黒髪を優しく撫でる。

ちぎれんばかりに降り続ける尻尾が…見えたような気がした。



「お腹…空いてますよね。
ご飯にしますね。」

「いや、良いんだよ。」

「カレー食べたいって言ってましたもんね。」

「うん。でも、まずは美波とこうして抱き合う方が先。」



重い荷物をリビングへと残し、佐久間さんは私の身体をフワリと持ち上げ、寝室へと向かう。



「まだ…シャワーも浴びてません。」

「俺も。」

「出来れば綺麗にしてから…」

「良いの、美波はいつも綺麗だから。」



佐久間さんは、慌てふためく私を寝室のベッドに降ろし、身に付けていたエプロンをそっと脱がしてくれた。






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp