• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第16章 ウラオモテ●


本籍のある北海道函館市の市役所で手に入れた戸籍謄本。

佐久間さんの名前が記されているとばかり思っていた。

しかし、そこに記されていたのは高杉さんの名前。



正直、手放しには喜べない。



背徳感無く佐久間さんに会えるという事はもちろん嬉しいのだが、高杉さんとのこれまでを考えると胸がつまりそうな思いだ。



高杉さんはどこで母と出会ったのか。

どうして母との離婚を選んだのか。

産まれたばかりの私を見て、高杉さんは何を感じたのだろう。



高杉さんは…私が娘であるという事を知っていたのだろうか。



ロサンゼルスから戻ったら、全てを高杉さんの口から説明してもらうべきなのだろう。



しかし、私の心は未だに真実を受け入れられずにいる。

例え母を裏切る事になろうとも、父親である佐久間さんを選んだ私の覚悟は一体何だったのか。




「先生、キスしようか?」

そう、からかう高杉さんが父親だった。



正直、良い気分ではない。






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp