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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第15章 ひとつだけ


「俺、高杉の事大好きだから。
大好きだから、野球も初恋も手放せた。

だけど、美波だけは違うんだよ。」

「やめてくれよ。
やっと手の届く所に戻って来たんだ。
もう離れたくないんだよ。

美波は俺にとって、たった一人の娘なんだ。

女なんかたくさんいるじゃないか。
美波じゃなくたっていいだろ?」

「美波じゃなきゃダメなんだよ。

俺にとって美波は、たった一人の女なんだ。」



「何だよそれ?」と、高杉はテーブルに突っ伏してしまう。

出来る事ならば、高杉を苦しめるような事はしたくない。

しかし、俺も引くわけにはいかない。



美波は俺にとって、たった一人の女。



その言葉が全て。



楽しい夕食も

深い眠りも

癒しの朝も

刺激的な夜も

愚かな嫉妬も


美波がいなければ何もなかった。



この心の高鳴りも、美波がいなければ感じる事が出来なかった。






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