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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第15章 ひとつだけ


「サクちゃんだって…黙ってたじゃん?」

「そうだね。」

「嘘はついてないよ。」

「うん。」



高杉の気持ちは痛いほど理解出来る。



俺も、二人が父子関係である事を黙っていた。

話してしまえば何かが壊れてしまう。

そう感じた。



「…サクちゃん?」

「ん?」

「日本に戻ったらモデルの女の子、紹介するよ。」

「何でだよ?」

「モデルが嫌なら女優?」

「そんな必要ないよ。」

「俺、嫌なんだよ。
美波がサクちゃんと付き合うの。」



コーヒーを一口飲み込むと、高杉は黙りこくってしまった。

高杉の気持ちには何となく気付いていた。

やっと本音を聞き出せたような気がする。



美波が実の娘である事を知ってからの高杉の言動はおかしかった。

まるで俺と美波を引き離そうとしているのではないか…。

まさかとは思っていたが、どうやら本当のようだ。






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