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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第15章 ひとつだけ






スタジオに戻ると、高杉がニヤニヤと携帯電話を見つめていた。

テーブルに置かれたショッピングバッグ。

レコーディングの合間をぬって買い物にでも出掛けていたようだ。



「サクちゃん、お帰り。」

「ただいま。何か嬉しそうだね。」

「美波に似合いそうな靴があってさ。
あいつ、俺に似て身長のわりには足が小さいんだよね。」



高杉は嬉しそうに笑いながら、再び携帯電話の画面へと視線を落とす。

ロサンゼルスに来てからというもの、高杉は美波に毎日メッセージを送っているようだ。

俺のメールには返信してくれない事もあるのに、娘の美波の事となると話は別のようだ。



スタジオの隅に置かれたエスプレッソマシーンでコーヒーをいれる。

どうやらスタジオにいるのはマネージャーと現地スタッフのみだ。

純平はいつものように古着を見に行ったのだろう。

令志は身体作りのためのランニングか。



コーヒーを2つ。

高杉の横へと腰を下ろした。






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