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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第15章 ひとつだけ


美波の部屋で目を覚ました時は驚いた。



見知らぬ部屋。

しかし、窓からの景色は懐かしく、迷っていた心が癒された。

出窓に飾られた写真を見付け、言葉を失った。



これは偶然か…それとも必然か。



美波の母親である早織さんの写真。



中庭で倒れていた所を助けてくれたのは早織さんだったのか…。

そう思ったが、早織さんは高杉と離婚後、実家のある北海道函館市へと移り住んだはずだ。



ならば、この部屋に住んでいるのは…



俺は単なる興味で、美波の帰りを待った。



帰宅し、驚いた表情を浮かべる美波に、どこか若い頃の高杉の面影を感じた。

初めて会った気がしない。

いや、正確には赤ん坊の時には何度も会っていた。

出産当日、デビューシングルのレコーディングが高杉だけ終わらず、俺が産院へと駆けつけた。



産着に包まれた小さな美波を抱き、早織さんと写真を撮った。

どうやら、看護師は俺が父親だと思っていたそうだが…。






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