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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第14章 正しい答え


「あの…」

「来週には戻るから。」



言いかけた私の言葉をさえぎり、佐久間さんの声はそう優しく笑った。



「来週…ですか?」

「そう。」

「だからさ、美波にお願いがあるんだ。」

「何ですか?」

「カレーが食べたいな。」

「カレー…ですか?」

「そう。カレー。」



どこまでもマイペースな人だ。

しかし、このやり取りがとても愛おしい。



佐久間さんのためなら私は何だって出来る。



「だから…戻っておいで。」



「はい…。」



涙で震える声。

夕焼けに染まる空の下、少年のように笑う佐久間さんの顔が見えた気がした。



帰ろう。

佐久間さんのもとへ。

私がこの世界で見つけた、たった一つの居場所。



“戻っておいで。”



それは佐久間さんの出した“正しい答え”なのだから。






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