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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第14章 正しい答え


「母さん…もう好きに生きなよ。」



台所に立つ母の後ろ姿が涙で滲んだ。



私がこれまで母の望んでいるであろう“正しい答え”を選択し、生きてきたように…

母も私が望んでいるであろう“正しい答え”を選択して生きてきたのだろう。



しかし、もうその必要は無い。



“美波の人生で日々、美波が選択したものは全て“正しい答え”になるんだよ。”

高杉さんの言葉を思い出す。



“だから、美波の好きな方を選べよ。

だってこれは、母ちゃんの人生じゃなく、美波の人生なんだからな。”



「母さんの人生なんだから…母さんの好きなように生きなよ。

私も…好きなように生きるから。」



うつむくと、瞳からは大粒の涙が溢れ落ちた。

白いワンピースの裾を握り、必死で泣き声を押し殺す。



これが私の出した“正しい答え”。



例え母を裏切る事になろうとも、私は佐久間さんに会いたい。






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