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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第14章 正しい答え


肩を震わせる私の隣へと、母は腰を下ろした。



こんな私を…母はどう思うのだろう。

いや、もうそんな事は考えなくても良い。

考えてはいけない。

早くこの場から立ち去らなければ。



そうでなければ…



私の“決心”が鈍ってしまう。



ソファーから立ち上がろうとした瞬間、母は私の肩をそっと抱いてくれた。



柔らかな腕の中、ほのかに香る石鹸の匂い。

温かな母の手が、ワンピースの裾を握り締めていた私の手を包み込む。



記憶の中では大きかったはずのその手は、もう私の手とさほど大きさが変わらない。



「何言ってるの。“子供”のくせに。」



母はそう優しく笑った。



私の“決心”は、母からすれば単なる子供の戯言だったのかもしれない。

母の腕の中、私は子供のように泣きじゃくる。



やはり…私は母を裏切る事が出来ない。



母の小さな手を握り返し、私は佐久間さんとの別れを決めた。






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