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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第14章 正しい答え


重苦しい空気に、心が握り潰されるようだった。



決して母を責めるつもりで恋人の話をしたわけではない。

むしろ、私は母の恋人を好意的に思っていた。

私にとって、母はいつも“完璧な母親”だった。

辛い事があろうとも涙など見せず、気丈に振る舞う母。

そんな母を支えてくれる人がいる。

ほんの少しの焼きもちはあったにせよ、娘の私にとってもそれは喜ばしい事だ。



しかし…母は私が傷付くとでも思っていたのだろう。



台所でうなだれる母は、「ごめんね。」と何度も頭を下げる。

その姿に胸がズキズキと痛む。



本当に謝らなければならないのは私の方だ。

実の父親である佐久間さんと恋に落ち、身体の関係を持った。

「ごめんなさい。」では収まりきらない罪を、私は今…背負っている。



「美波ちゃんが嫌なら、お母さん達もう会わないから。」

「え?」

「だって…私は美波ちゃんのお母さんだから。」








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