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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第14章 正しい答え


今の私にとって、母と二人で過ごすこの時間が苦痛で仕方がなかった。



祖父の法要がなければ、間違いなく今年の夏は帰省しなかっただろう。

母を見る度、私は佐久間さんとの父子関係を思い出す。

現実を突き付けられる。



どんなに惹かれ合おうとも、私達は結ばれるべきではなかった。



そう感じざるを得ない。



「一日しか、休みが取れなかったから。」

母を避けるように、私はそう嘘をついた。



今朝、北海道へ着き、夜には東京へ戻る。

母にはそう伝えてあるが、本当はビジネスホテルに宿泊している。

発着時間を調べられては終わりだが、空港を利用する事の無い母は私の言葉を信じた。

そもそも、母は私の言葉を疑う事などない。

いつも母は私の味方だった。



母の深い深い愛情。



その愛情が…今はとても辛い。






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