• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第2章 高校教師


堀の水面にヒラリと落ちる桜の花びらを見ながら、母は言った。

“東京の桜もキレイよ。”



決して“頑張れ”とは言わない母の優しさ。

いつも私の心に寄り添ってくれる大切な人。

桜の木の前、私達は並んで写真を撮った。



「ねぇ、お母さんっていくつ?」

「今年…47歳ですよ。」

「俺とあまり変わらないな。」

「あなたはいくつなんですか?」

「44歳。」



そう笑いながら話す男は、年齢よりも若く見えた。

それは私の母も同じだった。

決して40代後半には見えない。

姉妹…とまではいかないが、私と並んで歩いていても親子にはあまり見えないかもしれない。



「お母さん元気?」

「元気ですよ。しばらく会っていないですけど。」

「函館にいるの?」

「はい。」



母は故郷である函館で暮らしている。

今も“一人”で。






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp