• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第13章 夢の続きを話そう


「…嫌いじゃなかったからです。」

「え?
嫌いじゃないって…好きだったからじゃなくて?」

「はい。
数学が嫌いじゃなかったからです。」

「へぇ。
何で数学は嫌いじゃなかったの?」

「数学は…」



そう言いかけて、以前にもこんな話をした事を思い出した。



あれはまだ、私がアパートで一人暮らしをしていた時の事。

見ず知らずの男であった佐久間さんと、お互いの仕事について話をしながら食事をした。

あの時は佐久間さんの事を美容師だと思っていた。

懐かしくも切ない思い出…。

もしあの日に帰れるのならば、私は佐久間さんと結ばれる事なく、そっと姿を消すだろう。



「ねぇ、何で?」

「あっ…

小学生の時でした。
国語のテストで思い切りバツを付けられたんです。

一生懸命考えた答えに…主人公の気持ちを考えて、私なりの解釈で出した答えに。

それがショックで…。
まるで自分の心を否定されたような…そんな気持ちになってしまったんです。」






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp