• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第12章 壊れてしまえば


玄関の開く音が聞こえたのと同時に、リビングにいたであろう母親の甲高い声が聞こえてきた。



「コウちゃん、おかえり。
どこに行ってたの?」

「…うるせぇな。」

「コウちゃん、いつもコウちゃんがやってるゲーム教えてくれない?
ママもやってみたいな。」

「うるせぇって言ってんだろ!?
しゃべるんじゃねぇよ、キモいんだよ!!」



彼女の“兄”は母親に暴言を浴びせると、そのまま階段を上り、彼女の部屋の隣にある自室へとこもった。



何となくではあるが、この家庭の問題点が分かりはじめた。



父親は家庭の事に無関心。

母親は彼女に対しての家事や育児を放棄しているが、彼女の兄の事は溺愛している。

激しい兄妹間格差。

幼少期から無条件で可愛いがられ続ける兄。

それを見ているだけの妹。



この事は、彼女の人格形成に多きな影響を与えた事だろう。



もしかすると…村瀬先生との関係も、この劣悪な家庭環境が引き金となっていたのではないだろうか。

これはあくまで私の憶測でしかないが、もう少し彼女の事が知りたいと思う…。






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp