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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第12章 壊れてしまえば


ギイギイと嫌な音を立てる階段を上り、二階の奥の部屋の前へとやってきた。

まずは…何と言葉をかけようか。

私が知り得る限りの優しい言葉を…そう思いながら、恐る恐る部屋のドアをノックする。



「…なに?」



そう無愛想な返事が返ってきた。

まさか私が訪ねてくるとは思ってもいないだろう。

一階にいた母親がきたと勘違いしているに違いない。



「私…橘だけど。」

「えっ!?マジ!?」

「入っても良い?」

「別に良いけど…。」



普段通りの彼女の声に安心した。



取れかけたドアノブをゆっくりと回す。

まずは…何と言うべきか。

“大丈夫?”“元気?”“心配してたよ”

私が知り得る限りの優しい言葉…。



どれも薄っぺらいものに感じたが、この位の言葉しか浮かばないのだから仕方ない。



とにかく、今は彼女の心に寄り添いたい。



私は…私だけは味方だと、彼女に感じてもらえれば良いのだが。






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