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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第12章 壊れてしまえば


「彼女は、あなたの事を信用してたんじゃないの?」

「そうですね。親友ですから。」

「もしかして…彼女と村瀬先生が付き合ってるって黒板に書いたのはあなた?」

「そんな事しないですよ。
でも、男子達に教えてあげたのは私です。
みんな心配してたから。」



開いた口がふさがらない。



この女は一体何を言っているのか。

“心配”だの“知りたがっていたから”だの、親友と言っておきながら、彼女の秘密を吹聴してまわっているのだ。

強い憤りを感じた。

こんな女に…彼女を委ねてしまった私がバカだったのか。

目の前でヘラヘラと笑う朝倉瑠美の頬を平手打ちしてやりたい。

いや…さすがにそれは教師として許されない行為だ。



「私、もう帰りますね。
また加奈の事で気になったら私に聞いて下さい。
私達、親友なんで。」



そう言って朝倉瑠美は小走りに校門を出て行った。



やり場のない怒りに、握りしめた拳がわなわなと震えていた。






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