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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第12章 壊れてしまえば


「あの、朝倉さん?」

「あっ、橘先生。」

「ちょっと聞きたい事があるんだけど…。」

「何ですか?」



朝倉瑠美は携帯電話を片手にニコニコと微笑む。

どう切り出せば良いのか…。

思わず声をかけてしまったが、盗み聞きをしていたとは言いにくい。

彼女と…小松さんと連絡は取っているのか。

そう切り出すのが自然だろう。

いつも彼女と行動を共にしていた朝倉瑠美ならば、何か知っているかもしれない。



「小松さんの事なんだけど。」

「加奈の事ですか?」

「うん。連絡…取ってる?」

「取ってますよ。さっきもメールしました。」

「どんな様子だった?」

「橘先生も加奈の事知りたいんですか?」

「え?」

「加奈と村瀬先生の事なら知ってますよ。」



朝倉瑠美は持っていた携帯電話を制服のポケットへとしまう。

得意気な表情を浮かべ、朝倉瑠美は“彼女”と村瀬先生の話を始める。

私が聞きたかったのは彼女の様子だ。



彼女と村瀬先生の関係を、第三者の勝手な私感で聞きたかったわけではない。






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