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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第12章 壊れてしまえば


◇◆◇



「もっと早く言って欲しかった。」



昼休みの保健室。

愛美先生はため息をつきながらコーヒーを飲み干す。

「そういう事はきちんと“共有”しておきたかった。」と険しい表情を浮かべる愛美先生に、私はただ「すみませんでした。」と頭を下げるしか出来ない。



「彼女、一昨日から欠席してる。」

「…そうですか。」

「今の時代、SNSもあるから悪い噂はすぐ広まるんだね。

村瀬先生も教頭に色々聞かれたみたい。
まぁ、彼女と関係があったなんて認めなかっただろうけど。」



今朝、私は高杉さんのマンションから職場である高校へと出勤した。

3日振りの仕事。

職員室へと入ると、教師達の間にはどこかピリピリとした空気が漂っていた。

廊下では噂話に夢中になる女子生徒達の姿。

もともと和やかな職場ではなかったが、今日の空気は異質だった。



きっと…彼女と村瀬先生の関係が教師達の耳にも入ったのだろう。



机の上のパソコンへと向かう村瀬先生。

その背中へと注がれる視線を見て、そう確信した。






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