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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第12章 壊れてしまえば


しかし…いくら待てども高杉さんの唇が重ならない。

一体何を躊躇っているのか。

親友であり仕事仲間でもある大好きな“サクちゃん”の“恋人だった女”など抱けないとでも言うのか。

正直、高杉さんはそんな事を気にするタイプには見えないが…。



そっと目を開け、高杉さんの顔を見つめた。



覚悟は出来ている。

そう訴えるような私の瞳に高杉さんは気付いてくれるだろうか。



「やっぱりやめた。」

「…え?」

「今日はもう眠たいし。」

「…でも。」

「ベッド使って良いから。」



そう言って高杉さんは私の手を振りほどき、バスルームへと消えて行った。



リビングへと残された私はその場に座り込む事しか出来ない。

バスルームからはシャワーの音が聞こえてきた。



眠たいなど嘘だ。

私は…拒絶されてしまったのだ。



ゆっくりと立ち上がり、コロが眠る寝室へと向かう。



私は…一体何をしているのだろう。



自分の不甲斐なさに怒りさえ込み上げた。






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