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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第2章 高校教師


「こんなによく眠れたのは久しぶり。」

「目が覚めた時、驚いたんじゃないですか?」

「いや、所々記憶はあいまいだけど、君が助けてくれた所までは覚えてる。」

「隣の部屋の方ですか?」

「いいや、俺の部屋はここ。」

「ここは私の部屋ですよ。」

「昔住んでたんだよ、ここに。」



「懐かしいな。」と、男は部屋を見渡す。

「帰る家を間違えたんですか?」と呆れ顔で尋ねた私に男は「そういうわけじゃないよ。」と笑った。



「ここは俺が初めて一人暮らしをした部屋だから。
懐かしくて、たまにこの辺を散歩するんだよね。」

「お酒を飲みながらですか?」

「昨日はたまたまだよ。たまたま飲んでただけ。」



“たまたま”飲んでいたにしては、ひどく泥酔していたように思える。

嘘のような男の話。

しかし、不思議と納得する事が出来た。

男のまとう独特の空気がそうさせるのだろうか。

とにかく男には“邪気”がないのだ。






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