第10章 まばたき●
ゆっくりと降ろされ、窓ガラスに手を付いて立つよう促された。
…一体何をしようというのだろう。
経験の浅い私は佐久間さんに従う他ない。
確かにこの場所であれば街の明かりが見渡せる。
しかし、それは同時に“誰かに見られるかもしれない”という事でもあった。
私の後ろに立った佐久間さんは、私の腰を引き寄せる。
硬く起き上がった陰茎が秘部へと押し当てられた。
クチュクチュと“入り口”を探しているかのような愛液の絡まる音に子宮の奥がうずくような感覚に襲われた。
自ら腰を突き出すと、佐久間さんの熱い陰茎が身体の中へと入ってきた。
ゆっくりゆっくりと佐久間さんの甘い腰つきを感じる。
まさかこんな場所で抱き合う事になるとは思ってもいなかった。
窓ガラスに手を付き、眩しい光の粒に見惚れる。
その景色と重なるように、後ろに立つ佐久間さんの顔がわずかに映っていた。
男性とは思えぬ艶かしい表情。
その表情に再び子宮の奥がうずくような感覚を感じた。