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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第2章 高校教師


◇◆◇



降車ボタンの音に目を覚ました。

慌ててバスの車窓から外を見る。

薄暗い街並み。

ぼんやりと窓ガラスに映る自分の顔は、ひどく疲れているように見えた。



あと5分もすれば、いつもの停留所に着くだろう。

背もたれに預けていた眠い身体を起こす。

明日は土曜日。

今日は早くベッドに入ろう。

そんな事を思いながら、小さく伸びをした。



放課後、彼女とは特に立ち入った話をする事はなかった。

簡単に心を開いてくれるなどとは思っていなかったが、彼女の顔が微笑んだように見えた時には、わずかながら期待を持ってしまった。

タバコを1本吸い終えると、彼女は「さようなら。」と軽く頭を下げ、屋上を後にする。



「また明日。」

「明日は土曜日です。」

「じゃあ、来週。」

「………はい。」



静かに閉まる屋上の扉。

彼女の胸の内を知る事は出来なかったが、彼女と時間を共有出来た事には大きな意味があるように思えた。






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