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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第10章 まばたき●


「橘先生、昨日のアルバムはどうだった?」

「とても素敵でした。
今までのアルバムの中では一番好きです。」

「やっぱりそう思う?
あのアルバムでアイヴィーは初のオリコン1位を獲ったからね。」

「そうなんですか。」

「そうなの。
私が初めてライブに行ったのも、あのアルバムのツアーだったんだぁ。」



瞳を輝かせながら愛美先生はため息まじりにそう話す。



愛美先生からはアイヴィーのアルバムを一枚ずつ借りていた。

「一枚のアルバムをしっかり聴いてほしいから一枚ずつ貸すね。」と、愛美先生は言っていたが、私にとってもその方が都合が良かった。



佐久間さんが仕事で遅くなる日や休日には、イヤホンをしながら歌詞カードを眺めていた。

一曲一曲を大切に聴く。

まるでプレゼントの包み紙を開ける時のようなときめきを胸に、再生ボタンを押していた。



心踊る瞬間。

今の私にとっては、とても大切な時間だ。






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