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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第10章 まばたき●


「…そうですね。」と、曖昧な返事をしてしまったが、決して興味が無いわけではなかった。



あんなにも愛美先生を夢中にさせてしまうアイヴィーのライブ。

今までイヤホンでしか聴いた事のなかった音楽を生演奏で聴けたら…どんなに素晴らしい事だろう。

しかし、今までライブやコンサートに行った経験など無い。

私には場違いの空間のような気がした。



「次のライブは3ヶ月後の武道館だね。」

佐久間さんはカレーを頬張りながらそう笑う。



武道館とは…日本武道館の事だろうか。

もちろん一度も行った事はない。

…選ばれし者だけが立つ事を許された舞台。

やはり、アイヴィーは日本を代表するロックバンド。

私が背伸びしようとも、必死に手を伸ばそうとも届かない。

そんな場所に佐久間さん達は立っているのだ。



「先生のために関係者席押さえておくから。」

高杉さんはそう声を弾ませた。






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