第8章 身体の関係●
何て愛おしいのだろう…。
私の勝手なエゴで、これ以上佐久間さんを振り回してはいけない。
私だって佐久間さんと結ばれたいとは思う。
佐久間さんはキスをしながら、私のシャツのボタンを外し始めた。
あらわになっていく肌。
特別な下着など身に付けてはいない。
どこにでも売っているような、白いレースの下着だ。
劣等感を感じながらも、佐久間さんに身を委ねる。
優しい指先。
その指先に触れられると、自然と身体が弾んだ。
ブラジャーのホックを片手で外してしまう。
何て慣れているのだろう…。
私よりも長く生きているのだから、ただ単純に経験が豊富なのだと思う。
わずかな嫉妬心を覚えたが、今は佐久間さんの全てに溺れていたい。
まるで子犬のような瞳の佐久間さん。
その瞳に見つめると、心の奥が熱くざわめく。
「美波、綺麗だよ。」
ブラジャーを外し、あらわになった私の胸を見て佐久間さんはそうつぶやいた。