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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第8章 身体の関係●


「今日は早く帰って来られるから。」

「はい。」

「だから、今日しようか。」

「…え?」

「セックスしよう。」

「…今日ですか?」

「うん。俺もしたかったし。」



弾むような声で、佐久間さんは笑った。



鞄を床に置き、部屋着姿の私を佐久間さんはそっと抱き寄せる。

温かい腕の中、トクントクンと胸の鼓動が高鳴った。

その音は佐久間さんの胸の鼓動と重なり合う。

抱き締められるだけで私はこんなにも幸せを感じられる。

欲張りなはずの私の恋。



「じゃあ、行ってくるから待っててね。」

「は…はい。」



あまりにも近いその距離に目を合わせる事が出来ない。

それでも、佐久間さんが笑っている事は分かった。

佐久間さんの手の平が私の頬に触れる。

驚いた私は、佐久間さんの顔を見上げた。

その瞬間、柔らかな唇が重なった。

唇が触れ合うだけの優しいキス。



「行って来ます。」



玄関のドアが閉まる。

パタンという音と同時に、私は床へ座り込んでしまった。






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