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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第8章 身体の関係●


◇◆◇



微睡みの中、遠くから佐久間さんの声が聞こえた。

「じゃあ、行ってくるね。良い子にしててね。」

コロに話し掛けているのだろうか。

ニャーニャーと甘えた様に鳴くコロの声がした。



寝返りをうち、枕元の目覚まし時計を見ると午前6時。

カーテンの隙間からは朝の眩しい光が差し込んでいる。

今日はこんなにも早く仕事へ出掛けるのか。

昨日の夜、いつもより早く眠りについたのも納得だ。



ベッドから起き上がり、急いで玄関へ向かう。

やり場のない不安感と焦り。

何もないまま、こうして朝を迎えてしまった。

やはり…佐久間さんは私と身体の関係をもつ事を避けているのだろうか?



朝からする話ではないと思う。

しかし、このまま“何もない恋人”でいる事には耐えられなかった。

臆病なくせに、気になり出すと確かめたくなってしまう厄介な性格。

佐久間さんの考えを聞かせてもらおう。

玄関へと続く長い廊下を駆け足で向かった。






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