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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第8章 身体の関係●






ネイルのしていない爪。

凹凸のない身体。

顎のラインでパツリと切り揃えてある黒髪。



バスルームの鏡に映る自分に、女としての魅力が微塵も無い事を改めて感じた。

それでも…私は佐久間さんの恋人だ。

佐久間さんが私を選んでくれたのだからと自分に言い聞かせる。



あんなにも悩んでいたのが嘘のように、今は不安で仕方ない。

結局私は自分への自信の無さから、どんな状況においても不安から抜け出せないでいるのだ。

身体の関係が無いのも不安。

いざ、その時がきても不安。

私の恋は自分勝手でワガママで、欲張りだ。



いつもよりも念入りに身体を洗った。

あまり長いと佐久間さんの気が変わってしまうかもしれない。

覚悟は出来ていたつもりだったが、いざこの状況になってしまうと気持ちは焦り、落ち着きがなくなる。

これは自分が望んでいた事だったはず。



頬をピシャリと両手で叩き、気持ちを奮い立たせた。






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