第8章 身体の関係●
「それで、どうなったの?」
「一緒に…暮らしてます。」
いつもの焼き鳥屋で愛美先生と二人、お酒を酌み交わしながら近況報告を交えた相談をする。
愛美先生ならこの行き詰まった状況を打破する方法を知っているのではないか。
そう思えた。
「もう、そんな仲になってたんだ。」
「はい…。すみません。
報告が遅くなってしまって。」
「別にいいよ。仕事みたいに言わないで。
“報告”だなんて。」
愛美先生はいつものようにビールを飲み干しながら笑う。
その笑顔に少し救われたような気持ちがした。
やはり愛美先生は心強い存在だ。
これからの佐久間さんとの事を相談させて欲しいと思う。
私にとってはこれが二度目の恋。
しかし、相手が違うのだから全てが初めての事だらけだ。
「何だか浮かない顔してるなぁ。何かあった?」
「それが…何もないんです。」
「何もないって?」
「何も…されないんです。」